【まず結論】
・親が存命中に売る場合は親本人が売主となり、認知症等による行為能力の低下前に手続きを進めることが重要。
・相続後に売る場合は相続登記(2024年4月より義務化)を完了させてから売却活動を始める。
・相続前後で適用できる税制特例が異なるため、売却タイミングと税額を事前に試算して判断することが不可欠。
高槻市で親の家をどのタイミングで売ればよいのか、「親が元気なうちに動いた方がいいのか」「相続後に売った方が得なのか」と悩んでいる方は多くいます。売却のタイミングによって手続きの複雑さも税負担も大きく変わる場合があります。
特に高垣町・日吉台エリアでは築年数の古い住宅が多く、相続後に売ろうとしたら建物の老朽化が進んでいて売却価格が大幅に下落していた、というケースも見られます。早めの情報収集と専門家への相談が重要です。
本記事では相続前(親が存命中)と相続後に分けて、売却方法・必要な手続き・税金の違いを詳しく解説します。共有名義になってしまったケースの対処法や、スムーズに進めるための専門家活用法もご紹介します。
高槻市で親の家の売却タイミングを検討中の方は、ぜひ地元の不動産会社と税理士への早期相談をご検討ください。
相続前(親が存命中)に売る方法
親が生きているうちに家を売却する場合、売主は親本人となります。親の意思能力が確認できる状態での手続きが前提となるため、早めの準備が重要です。
親本人が売主となる通常売却の流れ
- 所有者(親)が売主として不動産会社と媒介契約を締結する
- 親が高齢の場合、署名・押印など手続きへの同行サポートが必要になる場合がある
- 認知症の進行により判断能力が低下すると、成年後見制度の利用が必要になる場合がある
- 成年後見制度を利用した売却は家庭裁判所の許可が必要で時間がかかる場合がある
- 高垣町・日吉台の自宅を売却して介護施設の入居費用に充てるケースも多い
👉 成年後見制度を利用した売却では、申立から許可まで数カ月かかる場合があります。「介護費用が必要になってから動き始めた」ケースでは手続きが間に合わないこともあるため、親が元気なうちの準備が重要です。
生前贈与・家族信託との組み合わせ
- 家族信託を活用すると、親が認知症になった後でも受託者(子など)が不動産の管理・売却ができる
- 家族信託は契約書の公正証書化が一般的で、司法書士・弁護士への相談が必要
- 生前贈与で子に名義移転すると贈与税が発生する場合があるため事前試算が重要
- 相続時精算課税制度を活用すると2,500万円までの贈与税が猶予される場合がある
- 生前贈与後の売却は子が売主となり、取得費の引継ぎ方法を確認する必要がある
👉 家族信託の設定費用は司法書士報酬・公正証書費用など合計で30〜100万円程度になる場合があります。将来の認知症リスクを考えると、比較的早い段階から検討する価値があります。
相続後に売る方法と必要な手続き
親が亡くなった後に家を売却する場合は、相続手続きを完了させてから売却活動に入るのが基本です。手続きの順番を間違えると時間と費用のロスが生じる場合があります。
相続登記から売却活動開始までの手順
- 相続発生後3カ月以内に相続放棄または承認を決定する(相続放棄は家庭裁判所への申請が必要)
- 遺産分割協議書を作成し、相続人全員が署名・実印で押印する
- 相続登記(名義変更)を法務局に申請する(2024年4月より3年以内の申請が義務)
- 登記完了後に不動産会社への査定・売却活動を開始する
- 相続税の申告期限(相続開始から10カ月以内)も並行して意識する必要がある
👉 相続登記にかかる費用は登録免許税(固定資産税評価額×0.4%)+司法書士報酬(5〜15万円程度)が一般的です。土地評価額1,500万円の物件では登録免許税6万円+司法書士報酬10万円=約16万円程度になる場合があります。
相続後売却で必要な書類と確認事項
- 被相続人の出生〜死亡までの戸籍謄本(法定相続人の確定に必要)
- 相続人全員の印鑑証明書・住民票
- 遺言書がある場合は公正証書遺言か検認済みの自筆証書遺言が必要
- 建築確認済証・測量図など不動産に関する書類も確認・収集する
- 日吉台エリアの物件では区画整理や地目変更の書類確認が必要になる場合もある
👉 戸籍謄本の収集は複数の市区町村をまたぐ場合があり、広域交付制度(2024年3月施行)を活用すると最寄りの市役所でまとめて取得できる場合があります。手間と時間の削減に有効です。
相続前後での税金の違い
売却タイミングによって適用できる税制特例と税額が大きく変わります。どちらのタイミングで売るかを判断する前に、税金の違いを把握することが不可欠です。
相続前(親が売主)の場合の税金
- 親が自宅を売る場合は「居住用財産の3,000万円控除」(マイホーム特例)が適用できる場合がある
- 所有期間10年超の場合は軽減税率(長期譲渡10年超)が適用できる場合がある
- 親が居住している自宅であることが特例適用の前提条件の一つ
- 売却収益を親の介護施設入居費用に充てた場合、贈与税が発生しないか確認が必要
- 相続後に売るより税負担が小さくなる場合もあり、状況による判断が重要
👉 親が高垣町の自宅(20年居住)を2,500万円で売却した場合、取得費200万円・譲渡費用100万円とすると譲渡所得は2,200万円。3,000万円控除適用でゼロとなり、課税なしになる場合があります。
相続後(子が売主)の場合の税金
- 相続空き家の3,000万円控除(措法35条3項)が要件を満たせば適用できる
- 1981年5月31日以前建築・相続後3年以内の売却・売却価格1億円以下などが主要件
- 取得費加算特例(措法39条)と相続空き家特例は重複適用不可
- 取得費が不明な場合、売却価格の5%を概算取得費として計上できる
- 相続税の申告が必要な規模の遺産がある場合、取得費加算特例の方が有利なケースもある
👉 取得費が不明の場合、2,000万円で売却すると概算取得費は100万円(5%)。譲渡費用90万円を差し引いても課税対象は1,810万円。相続空き家の3,000万円控除が適用できれば課税ゼロになる場合があります。
共有名義になった場合の対処法
親の家を複数の相続人で共有名義にすると、売却・活用のたびに全員の合意が必要になります。将来の紛争を避けるため、早期に解決策を検討することが重要です。
共有名義の主な問題と解消方法
- 売却には共有者全員の同意が必要で、一人でも反対すると通常売却ができない
- 共有持分のみを第三者に売却することは可能だが、買い手が限られる
- 共有物分割請求訴訟(民法258条)で裁判所に分割・売却を求める方法もある
- 協議で一人の相続人が代償金を払って単独取得する「代償分割」も有効
- 日吉台などの物件で兄弟間の意見が割れると、売却が長期化する場合がある
👉 代償分割の場合、物件評価額2,000万円を3人で相続した場合、一人が2,000万円を取得し他の2人に各333万円を現金で支払うことで単独所有にできます。代償金の財源確保が重要なポイントです。
2023年民法改正による共有物の解消促進策
- 2023年4月施行の改正民法により、共有物の管理・変更の要件が一部緩和された
- 所在不明の共有者がいる場合でも、裁判所の決定で持分取得・売却が可能になった
- 共有者間で長期間連絡が途絶えているケースも解消の見通しが立てやすくなった
- 相続土地国庫帰属法(2023年4月施行)で一定条件の土地を国に帰属させることも可能になった
- 改正内容の活用には弁護士・司法書士への相談が有効
👉 所在不明の共有者がいる場合でも、改正民法(民法262条の2・262条の3)により裁判所の決定を経て持分取得や売却が可能になりました。従来より解決の選択肢が広がっています。
スムーズに売るための専門家の活用
親の家を売る際には、不動産会社だけでなく司法書士・税理士・弁護士など複数の専門家が連携するケースがあります。早期に適切な専門家に相談することで、手続きの効率化と税負担の最小化が図れます。
専門家ごとの役割分担
- 不動産会社:査定・売却活動・契約手続きのサポート
- 司法書士:相続登記・家族信託の設定・抵当権抹消など登記手続き
- 税理士:相続税申告・譲渡所得の計算・節税特例の判断
- 弁護士:共有者間の紛争解決・遺産分割協議のサポート
- 土地家屋調査士:境界確定測量・表示登記の変更
👉 高槻市内の不動産会社で司法書士・税理士とのネットワークを持つところに相談すると、ワンストップで専門家を紹介してもらえる場合があります。窓口を一本化することで連絡の行き違いも防げます。
相談のタイミングと費用感
- 不動産会社への査定・相談は原則無料で、売却活動前の情報収集から可能
- 税理士への個別相談は1時間5,000〜1万5,000円程度が目安になる場合がある
- 司法書士への相続登記依頼は5〜15万円程度が一般的
- 弁護士への遺産分割協議サポートは着手金+成功報酬型が多い
- 相談コストより問題を放置した場合のリスク(税金・紛争費用)の方が高くなる場合がある
👉 高垣町の物件で相続登記・境界確定・売却を一括して進めた場合の専門家費用合計は60〜120万円程度になる場合があります。しかし節税特例の適用で削減できる税額(数十万〜数百万円)を考えると、専門家費用は投資として有効です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 親が存命中と相続後では、どちらで売る方が税金は安くなりますか?
→どちらが有利かは物件の取得費・所有期間・相続税の有無によって異なるため、税理士に事前試算してもらうことをお勧めします。
Q2. 親が認知症になった場合でも実家を売却できますか?
→成年後見制度の利用または家族信託が設定されている場合に売却が可能で、いずれも事前の準備が重要です。
Q3. 相続登記は自分でできますか?
→法務局への申請は本人申請も可能ですが、書類収集・記載が複雑なため司法書士への依頼が一般的です。
Q4. 相続空き家の3,000万円控除はいつまでに売却すればよいですか?
→相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却することが要件の一つとなっています。
Q5. 共有名義の実家で一人が売却に反対している場合はどうすればよいですか?
→弁護士を通じた協議・調停、または共有物分割請求訴訟で解決を図ることができる場合があります。
Q6. 日吉台の親の家を相続したが遠方に住んでいます。売却の手続きはどう進めればよいですか?
→地元の不動産会社に委任状・代理権を付与することで遠方からの売却手続きも対応できる場合があります。
Q7. 親の取得費がわからない場合はどうなりますか?
→取得費が証明できない場合は売却価格の5%を概算取得費として計上することが認められています。
Q8. 家族信託の設定にはどのくらいの費用がかかりますか?
→司法書士報酬・公正証書費用など合わせて30〜100万円程度になる場合があり、信託財産の規模によって異なります。
Q9. 相続前に親の家を子名義に変更(生前贈与)してから売る方が得ですか?
→贈与税・不動産取得税が発生するためトータルの税負担を比較する必要があり、税理士への相談が不可欠です。
Q10. 親の家を売却した場合、相続税の申告は必要ですか?
→相続した財産の総額が基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人数)を超える場合は相続税申告が必要です。
専門家コメント|株式会社サンエイジ代表 日下部 裕明
親の家をいつ・どのように売るかは、税負担・手続きの複雑さ・家族間の合意形成など多くの要素が絡み合います。「相続後に売った方が得」という話も「親が元気なうちに売った方が得」という話も、どちらも特定の条件下での話であり、一概には言えません。大切なのは自分の状況に応じた試算と判断です。
特に注意していただきたいのが、認知症による判断能力の低下です。親が元気に見えていても、突然症状が進行して手続きができなくなるケースは少なくありません。「そのうち相談しよう」と先延ばしにしている間に選択肢が狭まることがあります。家族信託や任意後見契約など、早めの対策を検討していただくことをお勧めしています。
共有名義の問題も頻繁にご相談をいただきます。「兄弟で仲良く分けよう」と安易に共有にしてしまうと、将来の売却・活用の際に全員の合意が必要になり、一人でも反対すれば身動きが取れなくなります。遺産分割の段階でできるだけ単独取得にまとめることが、後のトラブルを防ぐ重要なポイントです。
2025年に弊社が高槻市内の高垣町で対応した案件では、80代の親が軽度認知症と診断された直後に子どもからご相談をいただきました。判断能力がある段階に親本人を売主として売却活動を開始し、売買契約の締結まで完了。その後に任意後見契約を整えたことで、残りの財産管理も安心して続けられる体制が整いました。「まだ元気だから」と先延ばしにせず、親が意思表示できる段階で動いていただいたことが、円滑な解決につながった事例です。
まとめ|高槻市で親の家を売るための判断ポイント
高槻市で親の家を売る際は、「相続前か相続後か」「誰が売主になるか」によって手続きと税金が大きく変わります。親が元気なうちに動ける場合は居住用財産の3,000万円控除が使える場合があり、相続後は相続空き家の特例が適用できる場合があります。どちらが有利かは個別の状況次第のため、税理士による事前試算が重要です。
相続後に売る場合は相続登記の完了が前提で、2024年4月からは3年以内の申請が義務化されています。高垣町・日吉台エリアの物件では境界確定や書類収集に時間がかかる場合があるため、早めに動き始めることが円滑な売却につながります。
共有名義になってしまった場合は早期に解消の方向で動くことが肝心です。放置すると相続のたびに共有者が増え、将来の売却がますます困難になる場合があります。専門家(不動産会社・司法書士・税理士・弁護士)と連携しながら、最善の売却戦略を立てることをお勧めします。
高槻市で親の家の売却をお考えならサンエイジにご相談ください!
株式会社サンエイジは高槻市を中心に不動産売買・賃貸のサポートを行っています。親の家をいつ・どうやって売るべきかお悩みの方は、まずは無料査定・ご相談からお気軽にお問い合わせください。
高垣町・日吉台エリアをはじめとした高槻市内の取引実績が豊富なスタッフが、相続前後の状況に合わせた最適なご提案をいたします。司法書士・税理士との連携も可能です。
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