【まず結論】
・空き家であっても毎年1月1日時点の所有者に固定資産税が課税されます(地方税法第343条)。
・特定空き家または管理不全空き家に指定されると住宅用地の特例(1/6軽減)が外れ、土地の固定資産税が最大6倍になります。
・税負担を防ぐには、賃貸活用で特例を維持するか、売却で納税義務自体をなくすことが有効です。
「空き家を相続したが、固定資産税がどれくらいかかるのかわからない」「放置していると税金が上がると聞いたが、実際どうなるのか」という疑問をお持ちの方は多いと思います。
空き家に関する固定資産税の仕組みを正しく理解しておかないと、知らないうちに多額の税負担を抱えてしまう場合があります。
この記事では、高槻市の空き家オーナーに向けて、固定資産税の計算方法・住宅用地の特例が外れる条件・税額シミュレーション・税金が上がる前にできる対策を順番に解説します。
高垣町・日吉台エリアの物件をお持ちの方も参考にしてください。
固定資産税の問題は、空き家を放置するリスクの中でも特に経済的なダメージが大きい部分です。
正確な税額は物件ごとに異なる場合がありますが、まずは全体の仕組みと注意点を把握することが大切です。
空き家にも固定資産税がかかる仕組み
空き家であっても、不動産を所有している限り毎年1月1日時点の所有者に固定資産税が課税されます。
「誰も住んでいないから税金がかからない」という誤解は非常に危険です。
固定資産税の計算方法と課税のタイミング
- 固定資産税=固定資産税評価額×税率(標準税率1.4%)
- 毎年1月1日時点の所有者に課税され、4〜6月頃に納税通知書が届きます
- 固定資産税評価額は市場価格(実勢価格)より低く設定される場合があります(一般的に市場価格の70%程度)
- 建物と土地それぞれに課税され、合計額が納税額になります
- 都市計画区域内の物件には都市計画税(最大0.3%)が加算される場合があります
👉 例えば固定資産税評価額が土地500万円・建物300万円の場合、固定資産税の合計は特例適用前で約11.2万円(8万円+3.2万円×後述の特例で軽減)程度になる場合があります。
住宅用地の特例(1/6軽減)が適用される条件
- 住宅の敷地として利用されている土地(住宅用地)には固定資産税が軽減される特例があります
- 小規模住宅用地(200㎡以下の部分)→ 課税標準額が評価額の1/6に軽減
- 一般住宅用地(200㎡超の部分)→ 課税標準額が評価額の1/3に軽減
- 空き家の状態でも、建物が存在する限りは原則として特例が適用される場合があります
- ただし、特定空き家・管理不全空き家に指定されると特例が外れる場合があります
👉 住宅用地の特例は「建物が残っていれば自動的に適用」というわけではなく、指定空き家になると失われます。普段から適切な管理を続けることが特例維持の前提条件です。
住宅用地の特例が外れるケースとは
空き家の状態や管理状況によっては、住宅用地の特例が外れて固定資産税が大幅に増加する場合があります。
どのような状態になると特例が外れるのか、具体的な条件を把握しておくことが重要です。
特定空き家に指定される条件
- 倒壊や保安上の危険性がある状態
- 衛生上有害な状態(悪臭・害虫・ゴミなど)
- 著しく景観を損なっている状態
- 周辺の生活環境の保全に著しい支障をきたしている状態
- 特定空き家への指定は市区町村が行い、勧告を受けた時点で住宅用地の特例が外れます
👉 特定空き家の指定は突然ではなく、まず行政からの指導文書が届きます。指導段階で対処すれば特例を維持できる場合がありますので、行政からの連絡は無視せず速やかに対応することが重要です。
管理不全空き家(2023年改正)の概要と影響
- 2023年の空き家対策特別措置法改正で「管理不全空き家」という区分が新設されました
- 特定空き家ほど深刻ではないが、放置すると特定空き家になる恐れがある状態を指します
- 管理不全空き家に指定されて勧告を受けると、住宅用地の特例が外れる場合があります
- 特定空き家よりも緩やかな基準で指定される可能性があり、より広い範囲の空き家が対象になる場合があります
- 法改正後は行政の空き家対策が強化されており、従来より早い段階で指導が入る場合があります
👉 2023年改正以降は「まだ特定空き家ではないから大丈夫」と考えることができなくなりました。管理状態を保つことが住宅用地の特例維持のために不可欠です。
特例が外れると税額はどう変わるか(シミュレーション)
実際に住宅用地の特例が外れた場合、税額がどの程度変わるかを具体的な数字で確認します。
試算はあくまで概算であり、実際の税額は物件ごとに異なる場合があります。
特例あり・なしの税額比較例
- 【前提】土地の固定資産税評価額1,000万円・小規模住宅用地(200㎡以下)・税率1.4%で試算
- 【特例あり】課税標準額=1,000万円×1/6≒167万円 → 固定資産税=約2.3万円(都市計画税を除く概算)
- 【特例なし】課税標準額=1,000万円 → 固定資産税=約14万円(都市計画税を除く概算)
- 特例が外れると土地の固定資産税だけで約6倍程度になる場合があります
- 建物の固定資産税は別途加算されるため、合計税額はさらに増加します
👉 年間2〜3万円程度だった固定資産税が、特例が外れると年間15〜20万円程度になる場合があります。10年間放置すれば累計100〜200万円以上の追加負担になる可能性もあります。
高槻市の空き家で起きやすいケース
- 相続後に管理が滞り、草木の繁茂・外壁の劣化が近隣から苦情になるケース
- 遠方在住のため定期的な管理ができず、気づかないうちに建物が傷んでいるケース
- 高垣町・日吉台エリアの住宅地で、老朽化した建物が景観上の問題として行政に通報されるケース
- 相続人が複数いて方針が決まらず、そのまま年数が経過してしまうケース
- 「もう少し待って売ろう」と考えているうちに特例が外れてしまうケース
👉 高槻市内では老朽化した空き家の相談が増えており、適切な管理と早期の対処が固定資産税の増加防止につながります。自分の物件が今どういう状態にあるかを早めに確認することをおすすめします。
固定資産税が上がる前にできる対策
住宅用地の特例が外れる前に、売却・賃貸活用などの対策を取ることで経済的な損失を最小限に抑えられます。
物件の状況に応じて最適な対策を選ぶことが重要です。
売却・買取で手放して納税義務をなくす
- 売却すれば固定資産税の納税義務がなくなり、維持管理コストからも解放されます
- 相続空き家の売却には3,000万円特別控除が使える場合があります(相続後3年以内の売却が要件)
- 老朽化が進んでいる場合は買取(不動産会社が直接購入)という方法もあります
- 更地にして売却する場合は特例が外れて固定資産税が増加するため、売却と解体のタイミングを合わせることが重要です
- まず査定を依頼して市場価値を把握することが売却計画の第一歩です
👉 例えば年間の固定資産税・維持管理費が合計15万円かかっている空き家を早期売却すれば、5年後には75万円の節約になる場合があります。早めの売却判断が長期的なコスト削減につながります。
賃貸活用で特例を維持しながら収益を得る
- 建物を賃貸に出すことで住宅用地の特例が継続して適用される場合があります
- 家賃収入で固定資産税・維持管理費をカバーしながら資産を持ち続けることができます
- 賃貸活用には事前のリフォームが必要になる場合がありますが、費用対効果を検討することが重要です
- 管理会社に委託することで遠方在住でも安定した管理が可能になる場合があります
- 定期借家契約を活用すれば、将来の売却・自己利用への切り替えも柔軟に対応できる場合があります
👉 賃貸活用中は「居住の用に供されている建物の敷地」として住宅用地の特例が維持される場合があります。空き家のまま放置するより、入居者がいる状態を保つことが節税の観点でも有利になる場合があります。
固定資産税以外にも注意すべきコスト
空き家の所有には固定資産税だけでなく、維持管理費・修繕費・売却時の税金など複数のコストがかかります。
総コストを把握した上で最適な対策を選ぶことが重要です。
維持管理費・修繕費の継続負担
- 火災保険・建物保険:年間数万円程度かかる場合があります
- 草刈り・清掃・換気などの管理費:年間数万〜10万円程度かかる場合があります
- 外壁塗装・屋根修繕など大規模修繕:数十〜数百万円かかる場合があります
- 水道の基本料金・電気の基本料金:解約しない限り継続してかかる場合があります
- 空き家管理サービスへの委託費:月額5,000〜3万円程度の場合があります
👉 固定資産税・保険・管理費を合わせると、年間20〜30万円程度のランニングコストがかかる場合があります。10年間放置すれば累計200〜300万円の支出になる可能性もあります。
売却時にかかる税金(譲渡所得税)と節税特例
- 空き家を売却して利益が出た場合は譲渡所得税(所得税・住民税)が課税されます
- 所有期間5年超の場合:長期譲渡所得として税率約20%(所得税15%+住民税5%)が適用される場合があります
- 相続空き家の3,000万円特別控除:相続後3年以内の売却で最大3,000万円控除できる場合があります
- 取得費加算の特例:相続税を支払っている場合、相続税額を取得費に加算して譲渡所得を減らせる場合があります
- これらの特例は要件・期限が定められており、条件を満たすかどうかを税理士に確認することが重要です
👉 例えば相続空き家を2,000万円で売却し取得費(購入時の費用)が500万円の場合、特例なしでは譲渡所得1,500万円に約300万円の税がかかる場合があります。3,000万円特別控除を使えば税負担がゼロになる場合があります。
FAQ|よくある質問
Q1. 空き家でも固定資産税はかかりますか?
→はい、誰も住んでいなくても毎年1月1日時点の所有者に固定資産税が課税されます。
Q2. 住宅用地の特例(1/6軽減)とは何ですか?
→小規模住宅用地(200㎡以下)の固定資産税の課税標準額が評価額の1/6に軽減される制度です。
Q3. 特定空き家に指定されると税金はどう変わりますか?
→住宅用地の特例が外れ、土地の固定資産税が最大6倍程度になる場合があります。
Q4. 管理不全空き家と特定空き家の違いは何ですか?
→管理不全空き家は2023年改正で新設された区分で、特定空き家より緩やかな基準で指定される場合があります。
Q5. 空き家の固定資産税を安くする方法はありますか?
→賃貸活用で住宅用地の特例を維持するか、売却して納税義務自体をなくすことが有効です。
Q6. 解体して更地にすると固定資産税はどうなりますか?
→住宅用地の特例が外れ、土地の固定資産税が大幅に増加する場合があるため、売却タイミングと合わせる必要があります。
Q7. 相続した空き家を売却する際の節税特例はありますか?
→相続空き家の3,000万円特別控除が使える場合がありますが、相続後3年以内の売却が要件です。
Q8. 固定資産税の通知書が届いていない場合はどうすればいいですか?
→市区町村の担当窓口に確認するか、専門家(不動産会社・税理士)に相談することをおすすめします。
Q9. 高槻市の空き家の固定資産税はどこに相談すればいいですか?
→高槻市役所の税務担当窓口か、地域密着の不動産会社・税理士への相談が有効です。
Q10. 空き家の維持コストはどれくらいかかりますか?
→固定資産税・保険・管理費などを合わせると年間20〜30万円程度かかる場合があります。
専門家コメント|株式会社サンエイジ代表 日下部 裕明
固定資産税の仕組みについて「空き家は税金が安い」と誤解されているケースが多いのですが、実際には空き家であっても毎年税金は課税され続けます。しかも、管理が悪化して特定空き家や管理不全空き家に指定されると、住宅用地の特例が外れて土地の固定資産税が大幅に増加する場合があります。これを知らずに放置していると、気づいたときには想定外の税負担を抱えてしまっているケースがあります。
2023年の空き家対策特別措置法改正で「管理不全空き家」という区分が新設されたことで、行政の対応できる範囲が広がりました。以前は「特定空き家に指定されてから」だったところが、その一歩手前の段階でも指導が入る場合があります。高槻市でも法改正を受けた対応が行われており、空き家のオーナーとしては従来以上に早めの対処が求められています。
固定資産税の問題を解決するには、売却・賃貸活用・解体という選択肢があります。それぞれの税負担の違いを理解した上で、最も合理的な選択肢を選ぶことが大切です。特に相続空き家の場合は3,000万円特別控除の期限があるため、税理士と不動産会社が連携して対応することが理想的です。私たちサンエイジでは、税務の専門家と連携したサポート体制を整えておりますので、ぜひご相談ください。
2025年に弊社でお手伝いした高槻市内の事例では、相続した空き家の固定資産税が急に上がったと驚いてご相談に来られたオーナー様がいました。調査したところ近隣からの苦情で管理不全空き家の候補に挙がっており、勧告一歩手前の状態でした。すぐに現状買取で売却手続きを進め、特定空き家指定前に完了できました。固定資産税の変化に気づいたらすぐにご相談ください。高垣町・日吉台エリアをはじめ高槻市全域の物件に対応しております。
まとめ|高槻市の空き家と固定資産税は早めの把握が重要
高槻市の空き家には毎年固定資産税が課税され、住宅用地の特例(1/6軽減)が適用されている間は税負担を抑えることができます。しかし特定空き家または管理不全空き家に指定されると特例が外れ、土地の固定資産税が最大6倍程度になる場合があります。固定資産税・維持管理費・修繕費を合算すると、年間のランニングコストは想定以上に膨らむ場合があります。
税負担を抑えるためには、売却・賃貸活用・適切な管理継続という対策が有効です。特に相続空き家は3,000万円特別控除の期限内に動くことで、譲渡所得税の負担を大幅に軽減できる場合があります。税金の問題は複雑な場合がありますので、不動産会社と税理士に早めに相談することをおすすめします。
固定資産税の問題は放置するほど解決が難しくなります。高垣町・日吉台エリアの物件をお持ちの方も含め、高槻市内の空き家オーナーの方はまず現状の把握から始めてください。株式会社サンエイジへの初回相談は無料です。
高槻市の空き家と固定資産税に関するご相談はサンエイジへ!
「固定資産税がどれくらいかかっているか確認したい」「特例が外れるか心配」「売却か賃貸か迷っている」というご相談は、株式会社サンエイジにお任せください。高槻市の不動産に精通した専門スタッフが、お客様の状況に応じた最適な対策をご提案いたします。
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高垣町・日吉台エリアをはじめ高槻市全域の空き家に対応しております。「まだ何も決まっていない」という段階でのご相談も大歓迎です。お客様の大切な資産を守るために、専門家チームがしっかりサポートいたします。
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