結論|「適正価格」「第三者評価」「書面証拠」が3本柱
親族間売買は「信頼関係があるからこそ揉めやすい」取引です。
トラブルの多くは“価格の不公平感”と“税務認識のズレ”から発生します。
円満に進めるには、
① 公的な査定による適正価格設定
② 贈与とみなされない取引書類の整備
③ 金融機関の融資条件を理解した資金計画
この3点を明確にしておくことが最重要です。
はじめに
親や子ども、兄弟姉妹など「身内同士で家を売買する」ケースは珍しくありません。
たとえば──
- 親の持ち家を子どもが買い取る
- 相続対策で兄弟間の持分を整理する
- 離婚や財産分与に伴う家の引き取り
といった場面です。
しかし実際には、「相場より安く売った結果、贈与税が課された」「兄弟間で不公平と感じる人が出た」「融資が通らなかった」といったトラブルが多発しています。
本記事では、親族間売買を安全・円満に進めるための実務的ポイントを解説します。
親族間売買とは?
親族間売買とは、血縁者や家族間で不動産を売買すること。
民法上は禁止されていませんが、**「実質的な贈与」や「税逃れ」**を疑われやすいため、通常より厳しくチェックされます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主なケース | 親子・兄弟・夫婦・親戚間での住宅売買 |
| 手続き | 通常の売買契約+贈与認定を避ける証拠書類 |
| 注意点 | 価格・税務・融資・登記の4点 |
トラブルが起きやすい3つの理由
- 価格が「相場」より極端に低い
→ 贈与とみなされ、贈与税が課される。 - 融資が下りない
→ 親族間取引は「取引の実態が不明」と判断されやすく、金融機関が慎重。 - 相続時に不公平が発生
→ 他の兄弟姉妹が「不当な優遇だ」と感じるケース。
揉めないための3つの実践ステップ
① 適正な売買価格を決める
最も重要なのは「市場価格に近い金額」で取引すること。
不動産会社の査定書や、固定資産税評価額・路線価などの公的根拠を活用しましょう。
| 方法 | 特徴 | 贈与認定のリスク |
|---|---|---|
| 不動産査定(複数社) | 市場価格に近い | 低 |
| 固定資産税評価額 | 税務上の基準 | 中 |
| 路線価×1.1倍 | 相続税評価の簡易法 | 中〜高 |
相場の70%未満は贈与扱いのリスクが高まる点に注意。
② 書面で「売買の実態」を明確にする
口約束や簡易契約ではなく、
・売買契約書
・領収書
・金銭消費貸借契約書(ローンがある場合)
・登記簿謄本(売買後)
を必ず残しておきましょう。
また、売買代金は現金手渡しではなく銀行振込で履歴を残すこと。
税務署は「実際にお金が動いたか」を重視します。
③ 融資の条件を事前に確認する
親族間売買では、多くの銀行が融資審査を厳格化しています。
「実際に売買が成立しているのか」や「不当な価格ではないか」を確認するためです。
| 金融機関の判断基準 | 対応策 |
|---|---|
| 取引が親族間か | 事前申告で透明化 |
| 売買価格が適正か | 査定書を提出 |
| 売却代金の支払い実態 | 振込証明を添付 |
住宅ローンが通りやすい金融機関例
- 地方銀行・信用金庫(地域密着型で柔軟)
- 親族間売買専用ローンを持つ金融機関
税金の注意点
親族間売買では、通常の売却と同様に譲渡所得税が発生します。
また、以下の税務ポイントを押さえておきましょう。
| 税種 | 内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 譲渡所得税 | 売主が得た利益に課税 | 親族間でも対象 |
| 贈与税 | 相場より安い取引で発生 | 税務署の調査対象になりやすい |
| 登録免許税 | 所有権移転登記時に発生 | 市場価格基準で算定 |
| 不動産取得税 | 買主に課税 | 固定資産税評価額で計算 |
特に「形式上は売買でも、実質は贈与」と見なされた場合、多額の追徴課税を受けるリスクがあります。
ケース別アドバイス
- 親の家を子どもが買う → 売買価格を固定資産税評価額の1.2倍以上に設定が安全。
- 兄弟間で持分整理をする → 司法書士の立会いで明確化。
- ローン残債がある家を親族が引き継ぐ → 金融機関承諾と抵当権移転が必要。

【専門家コメント】
「親族間売買は、家族内の“信頼”が前提だからこそ、トラブルが起きたときに関係が壊れやすい取引です。
書面化・価格設定・融資条件──この3つを第三者の専門家に入ってもらい、“公正な取引”として残すことが何より大切です。」
── 株式会社みのパラ 代表取締役 田中 聡
【ここに「親族間売買のトラブル回避と税務対策」YouTube動画を挿入】
よくある質問(FAQ)
Q1. 親族間で家を売るのは違法ですか?
→ 違法ではありません。ただし、実態のない取引は贈与扱いになることがあります。
Q2. 相場より安く売っても大丈夫?
→ 70%未満の価格設定は贈与税対象のリスクがあります。
Q3. 融資は受けられますか?
→ 金融機関によりますが、査定書と契約書を揃えれば可能です。
Q4. 登記はどうすればいい?
→ 通常の売買と同じく、司法書士を通して所有権移転登記を行います。
Q5. 相続税対策として有効ですか?
→ 適正価格で行えば有効ですが、贈与とみなされると逆効果です。
Q6. 売却代金は分割払いでも大丈夫?
→ 原則一括払いが望ましいです。分割の場合は契約書で明確に定めましょう。
Q7. 不動産会社を通す必要はありますか?
→ 義務ではありませんが、第三者が入ることで価格・書面の公正性が保てます。
Q8. 兄弟が納得しない場合は?
→ 相続税評価額と査定書を提示して説明するのがベストです。
Q9. 贈与税がかからない範囲はいくら?
→ 年間110万円までが基礎控除。住宅取得資金贈与の特例も検討できます。
Q10. 後から税務署に指摘されたら?
→ 売買実態の証拠(契約書・振込履歴)を提示し、正当性を説明しましょう。
まとめ|“家族だからこそ書面で残す”が鉄則
- 相場価格に基づいた売買で贈与税を回避
- 書面と振込履歴で「実態のある取引」を証明
- 銀行融資・税務署・相続人に説明できる形を整える
家族間の不動産取引は、信頼を守るためのルールが必要です。
専門家を交えて「争わないための仕組み」を作ることが、円満な資産承継の第一歩です。
🏠 親族間売買・相続整理のご相談は株式会社みのパラへ
親族間売買・任意売却・相続対策に精通した専門スタッフが、
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