結論|“平等に分けたい”なら有効だが、“売りやすい”とは限らない
遺産の中に土地が含まれている場合、
相続人同士で公平に分けるために**「分筆(ぶんぴつ)」=土地を分ける登記を行う方法があります。
分筆すれば各相続人の名義を独立させることができ、
それぞれが自分の土地として自由に売却・活用できるようになります。
ただし、土地の形状や道路条件によっては売却価格が下がる・手続き費用がかかる**などのデメリットも。
“公平さ”を取るか、“売りやすさ”を取るか──目的に合わせた判断が必要です。
はじめに
相続財産に「1つの大きな土地」が含まれている場合、
「どう分けるか」「誰がどこを相続するか」で揉めやすいのが現実です。
現物のままでは分けづらいため、分筆登記をして土地を複数に分けるという方法が選ばれることがあります。
しかし、分筆は登記だけでなく測量・境界確定・行政手続きが伴うため、
費用・時間・土地の形状リスクも理解しておく必要があります。
ここでは、遺産を分筆して売る際の手順、メリット・デメリットを整理して解説します。
分筆とは?
分筆とは、1つの土地を法的に複数の区画に分けて登記する手続きのことです。
登記簿上でも新たな地番が付与され、それぞれが独立した不動産として扱われます。
例:
相続した土地(地番:123番)を2筆に分けると、
→ 123番-1、123番-2 のように別々の登記簿が作成されます。
この結果、各相続人が自分の筆(区画)を単独所有できるようになります。
分筆による売却の流れ
Step1. 相続人全員で話し合い(遺産分割協議)
まず、どの相続人がどの部分を相続するかを決めます。
その上で、分筆後にどの区画を売却するのか、どの区画を残すのかを明確にします。
👉 遺産分割協議書には、「分筆登記後、Aが北側、Bが南側を相続する」などの具体的な記載を。
Step2. 測量・境界確定
土地家屋調査士が現地を測量し、境界を確定します。
隣地所有者の立会い・同意が必要になるため、ここで時間がかかることも。
- 境界標を設置
- 測量図(地積測量図)を作成
- 境界確定書を取り交わす
👉 測量費用は一般的に20〜50万円前後(広さ・隣地数による)。
Step3. 分筆登記申請(法務局)
測量が完了したら、土地家屋調査士が法務局に分筆登記を申請します。
登記完了までの期間は1〜2週間程度が目安です。
分筆登記後、それぞれの土地に新しい地番が与えられ、
単独所有・個別売却が可能になります。
Step4. 売却・譲渡手続き
分筆後は、各相続人が自分の土地として
- 売却
- 贈与
- 建築・活用
など自由に処分できます。
👉 共有状態のままでは売却に全員の同意が必要ですが、分筆すれば各自で単独売却できます。
分筆して売るメリット
✅ 公平に分けられる
面積を均等に分けられるため、「不公平だ」と感じにくく、
遺産分割トラブルの抑止効果があります。
✅ 各相続人が独立して売却できる
共有名義のままだと全員の同意が必要ですが、
分筆後はそれぞれの持分に応じて個別に売却や活用が可能です。
✅ 相続登記・税務処理が明確になる
登記簿上で筆ごとに所有者が明確になるため、
相続登記や譲渡所得税の計算も整理しやすくなります。
✅ 売却価格を柔軟に設定できる
区画ごとに売却時期・価格を調整でき、
「一部だけ売る」「段階的に現金化する」といった対応も可能です。
分筆して売るデメリット
⚠️ 手続きコストが高い
測量・境界確定・登記費用が発生します。
複数の隣地がある場合、境界立会い費用や行政対応で数十万円単位のコストになることも。
⚠️ 土地の形状が悪くなる可能性
不自然な形で分けると、道路に接しない“無道路地”が生まれるリスクがあります。
無道路地は建築不可・売却困難になるため要注意。
⚠️ 売却価格が下がる場合がある
一筆のまま売る方が価値が高いケースもあります。
特に狭い区画に分けすぎると、買い手の需要が減る傾向があります。
⚠️ 手続きに時間がかかる
測量・隣地承諾・登記申請などで2〜3か月以上かかることが一般的です。
急ぎの売却には不向きです。
分筆に向いているケース/向かないケース
| 向いているケース | 向かないケース |
|---|---|
| 相続人が複数で平等に分けたい | 土地が狭く、分けると使いにくくなる |
| 一部だけ売り、残りを保有したい | 早期に売却して現金化したい |
| 各自が別の活用方法を希望している | 境界確定に時間がかかる |
| 共有状態を解消したい | 隣地とのトラブルが懸念される |
👉 「平等性」を重視するなら分筆、「スピード」を重視するなら換価分割(売却→分配)を選びましょう。

専門家コメント
「分筆は、相続人全員が納得して進めるための有効な手段です。
ただし、形の悪い土地や接道条件によっては、
“分けた瞬間に売れない土地”になるリスクもあります。
事前に不動産会社・土地家屋調査士・司法書士が連携して、
測量・売却・登記を一体的に進めることがトラブル防止のコツです。」
― 株式会社みのパラ 代表取締役 田中 聡
よくある質問(FAQ)
Q1. 分筆するのにどのくらい費用がかかりますか?
→ 測量と登記を合わせて20〜50万円程度が目安です。土地の広さや隣地数により変動します。
Q2. 相続登記をしていなくても分筆できますか?
→ 原則として相続登記を済ませてから分筆します。
Q3. 分筆後すぐに売ることは可能?
→ 登記完了後すぐに売却可能です。ただし、買主が決まるまで時間がかかる場合もあります。
Q4. 兄弟の一人が分筆に反対しています。
→ 全員の合意が必要です。話し合いがまとまらない場合は調停手続きで整理します。
Q5. 一部の区画だけ売ることはできますか?
→ 可能です。残りの土地はそのまま保有できます。
Q6. 無道路地になった場合は?
→ 原則として建築不可。隣地との通路設定(通行地役権)などの調整が必要です。
Q7. 税金はどのようにかかりますか?
→ 売却時に譲渡所得税が発生。分筆自体には税金はかかりません。
Q8. 分筆と分割登記は違いますか?
→ 分筆は「1つの土地を分ける登記」、分割登記は「建物を区分する登記」です。
Q9. 分筆と測量を同時に依頼できますか?
→ 可能です。土地家屋調査士が一括で対応します。
Q10. 分筆と換価分割、どちらが有利?
→ 平等性を重視するなら分筆、有効活用とスピード重視なら換価分割です。
まとめ|分筆は“公平な相続”のための有効手段。ただし慎重に
- 分筆すれば各相続人が単独で売却・活用できる
- 境界確定・登記など費用と期間が必要
- 土地の形状・接道条件によっては価値が下がるリスクも
- 専門家の連携で「公平さ」と「売却効率」を両立できる
「分ける」ことが目的なら分筆、「現金化して平等に分ける」なら換価分割。
どちらが相続人全員にとって最適かを、データと専門家の意見で判断することが成功の鍵です。
🏠 相続土地の分筆・測量・売却相談は株式会社みのパラへ
土地家屋調査士・司法書士・不動産コンサルタントがチームで対応し、
測量・登記・売却・分配までワンストップでサポート。
「分筆か売却かで迷っている」「境界の話し合いが進まない」という方も安心してご相談ください。
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MAIL:info@minopara.co.jp
URL:https://www.minopara.co.jp/
営業時間:10:00~18:30 定休日:水曜日
代表者名:田中 聡
所属団体:(一社)大阪府宅地建物取引業協会/(公社)全国宅地建物取引業保証協会/(公社)近畿地区不動産公正取引協議会
免許番号:大阪府知事(2)第60090号
資本金:1000万円
事業内容:不動産仲介、売買、買取、賃貸、管理、セミナー運営、相続相談、高齢者向け住まい紹介事業者届出公表制度(22-0313)




