結論|“隠さず伝える”ことが信頼の第一歩。警戒区域でも売却は可能
土砂災害警戒区域内の家でも、正しく情報開示し、安全対策を整えれば売却は可能です。
最も重要なのは、買主への告知義務の履行と、
「どのようなリスクがあるのか」「どんな対策を取っているのか」を明確に説明すること。
区域指定を隠して契約すると、後から契約解除や損害賠償を求められる可能性があります。
一方で、ハザードマップや行政情報を活用し、
安全性を数値と書面で証明すれば、買主の不安を大きく減らすことができます。
はじめに
「家が土砂災害警戒区域に入っているが、売れるのか?」
──近年、全国的に指定エリアが拡大し、こうした相談が急増しています。
土砂災害警戒区域(通称:イエローゾーン)は、
がけ崩れ・土石流・地すべりなどの危険が想定される地域を対象に、
都道府県知事が指定するものです。
仮にレッドゾーン(特別警戒区域)であっても、
建物の構造が基準を満たしていれば売却や居住は可能です。
この記事では、
- 区域の種類とリスク
- 告知義務の内容
- 買主に信頼される説明方法
- 価格調整や売却対策
をわかりやすく解説します。
土砂災害警戒区域とは?
| 区分 | 通称 | 指定基準 | 建築制限 | 概要 |
|---|---|---|---|---|
| 警戒区域(イエローゾーン) | 一般警戒区域 | 土砂災害の恐れがある地域 | なし(建築可) | 住民への警戒避難情報を強化 |
| 特別警戒区域(レッドゾーン) | 危険区域 | 土砂災害が発生すれば建物が損壊・倒壊の恐れ | 建築制限あり | 構造基準に適合しなければ建築不可 |
👉 イエローゾーンでも、売却・建築は可能。
ただしレッドゾーンでは、構造基準・避難経路の確保など、
追加の条件を満たす必要があります。
区域内物件が売れにくい3つの理由
① 買主の心理的不安
「災害が起きたら危険では?」という印象が強く、
同条件の物件に比べて検討優先度が下がる傾向があります。
② 金融機関の融資審査が厳しい
一部の銀行では、警戒区域・レッドゾーン内物件に対し、
担保評価を低く設定することがあります。
③ 告知義務違反リスク
「区域内であることを知らなかった・説明されなかった」
と買主から訴えられるケースがあり、
売主が損害賠償責任を負う可能性もあります。
告知義務とは?
▶ 法的根拠
宅地建物取引業法第47条および民法第564条(契約不適合責任)に基づき、
売主・仲介業者は知っているリスクを買主に説明する義務があります。
▶ 告知が必要な情報例
- 土砂災害警戒区域・特別警戒区域に指定されているか
- 過去に土砂災害・浸水などの被害歴があるか
- 行政から避難勧告や改善指導を受けた履歴があるか
▶ 告知方法
不動産売買契約時に交付される**「重要事項説明書」**に明記し、
口頭説明でも補足することが望ましいです。
👉 区域指定は「知らなかった」では済まされません。
事前に都道府県や市町村のハザードマップ・公開情報を確認しておきましょう。
告知を怠った場合のリスク
| 内容 | 結果 |
|---|---|
| 区域情報を隠して契約 | 契約解除・損害賠償の対象 |
| 重要事項説明書への記載漏れ | 宅建業法違反で業者も行政処分 |
| 「知らなかった」と主張 | 過失と判断される可能性が高い |
| 被害発生後に発覚 | 「説明義務違反」で裁判に発展 |
👉 告知をしたから売れない、ではなく、
**「正直に伝えなかったことで信用を失う」**ケースの方が圧倒的に多いのです。
売却前にできる3つの対策
① ハザードマップを添付し、説明を可視化する
市町村の公式サイトで公開されているハザードマップを入手し、
重要事項説明書に添付。
→ 「行政が指定した区域内だが、避難経路や防災対策を取っている」と説明可能。
② 擁壁・排水などの安全対策を明示する
排水設備・土留め・擁壁などの写真を用意し、
「災害対策を実施済み」であることを示す。
→ 買主の安心材料になり、融資審査も通りやすくなる。
③ 保険・行政支援制度を案内する
自治体によっては、
- ハザード区域内住宅の改修補助
- 防災設備設置助成金
などが設けられています。
→ 「支援制度を活用できる土地」としてプラス印象に。
売却価格への影響
| 区分 | 想定価格調整 | コメント |
|---|---|---|
| イエローゾーン | ▲0〜5% | リスク軽微。対策や説明でカバー可能 |
| レッドゾーン(補強済み) | ▲5〜10% | 構造証明があれば販売可能 |
| レッドゾーン(未補強) | ▲15〜30% | 安全対策・資料提示が鍵 |
👉 「危険区域=売れない」ではなく、
“対策済みかどうか”が価格を左右します。
確認方法
| 方法 | 内容 | 所要時間 |
|---|---|---|
| 都道府県ハザードマップポータル | 土砂災害・浸水・地震リスクを一括確認 | 即日 |
| 市役所の建築指導課・防災課 | 区域指定通知・図面の写しを取得 | 約1日 |
| 不動産会社・司法書士 | 重要事項説明書・登記簿の確認 | 約1〜3日 |
👉 無料で確認できる行政資料が多いため、
売却前に自分で確認する習慣をつけることが大切です。

専門家コメント
「土砂災害警戒区域というだけで“売れない”と思い込む方が多いですが、
実際には8割以上の物件が安全基準を満たしており、通常取引が可能です。
大切なのは、買主の不安を減らす情報を提示すること。
“災害リスクを正直に伝え、対策を示す”──
この姿勢こそが、信頼される売主の条件です。」
― 株式会社みのパラ 代表取締役 田中 聡
よくある質問(FAQ)
Q1. 土砂災害警戒区域内の家でも売れますか?
→ 売却は可能です。区域指定を説明し、安全性を示せば問題ありません。
Q2. 区域指定を知らずに売ってしまったら?
→ 後から発覚した場合、契約解除・損害賠償請求の可能性があります。
Q3. レッドゾーン内でも建築可能ですか?
→ 構造計算・基礎補強など、基準を満たせば建築可能です。
Q4. 区域の確認方法は?
→ 都道府県や市町村のハザードマップ、国交省の「重ねるハザードマップ」で確認できます。
Q5. 区域を解除してもらうことはできますか?
→ 基本的にできません。地形改良や防災事業でのみ変更される場合があります。
Q6. 売却価格はどれくらい下がりますか?
→ イエローゾーンでほぼ影響なし、レッドゾーンで最大2〜3割下落が目安です。
Q7. 買主に説明するタイミングは?
→ 重要事項説明書交付時および契約前の内覧時に説明します。
Q8. ハザードマップのコピーは必要?
→ 可能な限り添付推奨。トラブル防止に有効です。
Q9. 補強工事にはどれくらい費用がかかりますか?
→ 規模により50〜200万円程度。自治体補助が出るケースもあります。
Q10. 不動産会社が説明してくれなかった場合は?
→ 宅建業法違反として行政処分の対象。弁護士相談を検討してください。
まとめ|「正しく伝え、安心を示す」ことで売却は成立する
- 区域指定があっても売却は可能
- 告知義務を果たさないと契約解除・損害賠償のリスク
- ハザードマップ・安全対策・構造資料を提示する
- 対策済み・補強済みであれば価格下落を最小限に
- 行政資料と専門家のサポートを活用して“安心取引”を実現
👉 「隠す」より「説明する」ことで、買主の信頼は得られます。
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区域確認から告知文書作成・価格調整までワンストップ対応。
「警戒区域内だけど売りたい」「説明方法がわからない」方も安心してご相談ください。
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免許番号:大阪府知事(2)第60090号
資本金:1000万円
事業内容:不動産仲介、売買、買取、賃貸、管理、セミナー運営、相続相談、高齢者向け住まい紹介事業者届出公表制度(22-0313)




