結論|売却では「期間制限なし」。時間が経っても告知は必要
「事故から3年経てば言わなくていい」──
これは賃貸契約の場合に限られたルールです。
不動産の売却では、事故から何年経っていても、
買主の判断に影響を与える可能性があるなら告知義務は消えません。
つまり、
- 「室内での自殺・他殺・事故死」
- 「事件性のある死亡」
- 「腐敗・異臭などで原状回復が必要だった死亡」
があった場合は、経過年数に関係なく説明すべきです。
事故物件の告知は「いつまで」ではなく、
**“買主の判断に影響するかどうか”**が基準になります。
はじめに
「10年前の話でも言わなきゃいけないの?」
「リフォームして新築みたいに綺麗だけど、まだ事故物件になるの?」
──こうした疑問は多くの売主が抱えています。
2021年に国土交通省が公表した「心理的瑕疵に関するガイドライン」により、
**“説明が必要な範囲と期間”**が明確化されました。
本記事では、事故物件における告知義務の期間・判断基準・安全な伝え方を
実例を交えて解説します。
事故物件とは?
「事故物件」とは、取引対象となる不動産で
人の死亡や事件・事故が発生し、買主に心理的な抵抗を与える可能性がある物件のことです。
| 分類 | 内容 | 告知義務 |
|---|---|---|
| 自殺・他殺・事故死 | 室内や敷地内での死亡 | 必要 |
| 火災・災害による死亡 | 火事・崩落・水害など | 必要 |
| 自然死・老衰 | 原則不要(特殊清掃が必要なら告知) | |
| 敷地外の死亡 | 原則不要(影響があれば要検討) | |
| 事件・犯罪関連 | 放火・暴行・殺人など | 必要 |
👉 告知の要否は「発生場所」「原因」「影響の大きさ」で決まります。
告知義務の期間に関する基本ルール
▶ 賃貸と売買では期間ルールが違う
国交省ガイドラインでは、
賃貸契約の場合のみ「おおむね3年以内」に発生した事案の告知が必要と明記されています。
一方で、売買契約には期間の明確な線引きがないため、
発生から10年経過していても、
「買主の判断に影響する」と考えられる場合は説明義務が残ります。
| 契約形態 | 告知が必要な期間 | 備考 |
|---|---|---|
| 売買 | 期間制限なし | 経過年数に関係なく説明が望ましい |
| 賃貸 | おおむね3年以内 | ただし事件性が強い場合は超えても要説明 |
👉 売却では「いつまで」が基準ではなく、“何が起きたか”が判断軸です。
告知義務が継続するケース
| ケース | 告知が必要な理由 |
|---|---|
| 室内で自殺・他殺があった | 買主の心理的抵抗が強く、取引判断に影響するため |
| 発見が遅れた孤独死 | 異臭・腐敗・清掃費用など物理的影響が残るため |
| 火災・放火などの事件 | 事件性が強く社会的に知られているため |
| 近隣で大きなニュースになった死亡事件 | 周囲の風評が残っているため |
| 遺体発見後に大規模リフォームした場合 | 建物が再利用されていることを説明する必要あり |
👉 「地域に知れ渡った事案」や「再利用した建物」では、
年数を問わず説明義務が続くと考えられています。
告知義務が不要となるケース
| ケース | 理由 |
|---|---|
| 自然死・老衰 | 日常的に起こり得るため心理的瑕疵にならない |
| 発生場所が敷地外 | 取引対象外のため説明不要 |
| リフォーム・建替えにより完全に別物件化 | 構造・用途が変わり心理的影響が消失した場合 |
| 発生から長期間経過・風評が消失 | 買主判断への影響がないと客観的に判断できる場合 |
👉 判断が難しい場合は、**“念のため説明する”**のが安全です。
売主が守るべき3つのルール
① 「知っている事実」は必ず伝える
売主が事故の存在を知っている場合、
「いつ・どこで・何があったか」を隠すことは違法です。
② 書面で説明を残す
口頭ではなく、**「心理的瑕疵告知書」**などの書面で
説明内容を残しておくことが重要です。
③ 不動産会社に正確に伝える
売主からの情報がない限り、仲介会社も告知できません。
「過去に起きたことを一度整理して共有」しましょう。
告知文の書き方例
「平成30年9月、本物件の居室内で前居住者が自殺により亡くなりました。警察対応および原状回復工事は完了しており、現在は問題ございません。」
ポイントは、事実を淡々と・感情を交えず記載すること。
詳細を説明しすぎる必要はありません。
告知を怠った場合のリスク
| リスク | 内容 |
|---|---|
| 契約解除 | 買主が心理的瑕疵を理由に契約破棄 |
| 損害賠償 | 補修費や仲介手数料などの賠償請求 |
| 風評拡散 | SNSや口コミで「隠して売った」と拡散 |
| 行政処分 | 不動産会社が説明を怠ると業務停止処分 |
👉 「隠すリスク」は「伝える不安」より遥かに大きいと考えましょう。

専門家コメント
「事故物件の告知は、“年数ではなく内容”で判断します。
事件性が強い場合や地域で知られているケースでは、
10年経っても説明すべきです。
逆に、自然死や軽微な事案は正しく整理しておけばリスクは下がります。
大切なのは、**“誠実な情報開示”**です。」
― 株式会社みのパラ 代表取締役 田中 聡
よくある質問(FAQ)
Q1. 告知義務は何年経てばなくなりますか?
→ 売買では期間制限がありません。賃貸のみ3年が目安です。
Q2. 事故後にリフォームすれば言わなくていい?
→ 建替えレベルでなければ説明が必要です。
Q3. 売主が知らなかった場合も責任がありますか?
→ 故意・過失がなければ責任は問われません。
Q4. 事故内容はどこまで話せばいい?
→ 発生年月・場所・原因・対応内容を簡潔に伝えましょう。
Q5. 告知を怠るとどうなる?
→ 契約解除や損害賠償のリスクがあります。
Q6. 事故が隣の家なら言わなくていい?
→ 敷地外であれば原則不要です。
Q7. マンション共用部での死亡は?
→ 区分所有者の専有部以外でも心理的影響が強ければ要説明です。
Q8. 事故から何年経過したか分からない場合は?
→ わかる範囲の情報を正直に開示しましょう。
Q9. 告知内容を軽く伝えたら?
→ 「説明義務違反」と判断されるリスクがあります。
Q10. 不動産会社が説明してくれる?
→ はい。ただし売主も知っている情報を正確に伝える義務があります。
まとめ|事故物件の告知は「年数」ではなく「内容」で判断する
- 売買では期間制限なし、賃貸は3年が目安
- 事件性・心理的影響が強い場合は年数経過後も説明
- 自然死・老衰は原則不要
- 告知は書面で残すのが安全
- 隠すより、淡々と伝える方が信頼を守れる
👉 “いつまで言うか”より、“どう伝えるか”が売主の責任です。
🏠 事故物件の説明・告知対応は株式会社みのパラへ
心理的瑕疵や告知リスクの判断に詳しいスタッフが、
文書作成・説明方法・査定・売却戦略までトータルサポート。
「何年前の事故まで言うべき?」と悩む方も安心してご相談ください。
📞 お電話でのお問い合わせ:072-734-6407
📩 メールでのご相談:info@minopara.co.jp
🌐 公式サイト:https://www.minopara.co.jp/
会社概要
会社名:株式会社みのパラ
所在地:〒562-0001 大阪府箕面市箕面3丁目1-5
TEL:072-734-6407 FAX:072-734-6408
MAIL:info@minopara.co.jp
URL:https://www.minopara.co.jp/
営業時間:10:00~18:30 定休日:水曜日
代表者名:田中 聡
所属団体:(一社)大阪府宅地建物取引業協会/(公社)全国宅地建物取引業保証協会/(公社)近畿地区不動産公正取引協議会
免許番号:大阪府知事(2)第60090号
資本金:1000万円
事業内容:不動産仲介、売買、買取、賃貸、管理、セミナー運営、相続相談、高齢者向け住まい紹介事業者届出公表制度(22-0313)




