成年後見人は必要?親名義不動産を売却するための実務ガイド

目次

結論|親の意思が不明確な場合、成年後見人の選任が「唯一の合法ルート」

親が高齢や認知症などで契約の判断ができない状態の場合、
家族が代わりに家を売ることは法律上できません。
このようなときに利用できる唯一の制度が「成年後見制度」です。

家庭裁判所の許可を得て、成年後見人が代理人として手続きを行えば、
親名義の家でも合法的に安全に売却が可能になります。
焦って進めると契約が「無効」になることもあるため、
法的手続きを踏むことが不可欠です。


はじめに

「親が施設に入るために、家を売って資金を作りたい」
「親名義のまま放置している家を整理したい」──
こうした相談は年々増加しています。

しかし、親が判断できない状態で進めると、
不動産会社も登記所も手続きを受け付けません。

本記事では、**「どんな場合に後見人が必要か」**を明確にし、
親名義不動産を売却するための実務的な流れを詳しく解説します。


親名義の家を売却できるかどうかの判断基準

親の状態売却可能性手続き
判断能力が十分ある✅ 可能親本人が契約
判断能力がやや低下⚠ 条件付き可能医師の診断書や代理権委任で対応
認知症などで判断不能❌ 不可成年後見人の選任が必要

「会話はできるけど契約内容を理解できない」という状態では、
すでに“意思能力なし”と判断されるケースが多いため注意が必要です。


成年後見人とは

成年後見人とは、家庭裁判所が選任する「法的代理人」です。
認知症や判断力が衰えた本人の代わりに、
不動産売却や財産管理などの契約を行います。

後見人は裁判所の監督下で行動するため、
本人の不利益を防ぐ仕組みが整っているのが特徴です。


成年後見人が必要になる主なケース

  1. 親が認知症で売却契約の内容を理解できない
  2. 通帳・印鑑・権利証の管理が困難になっている
  3. 売却後の資金を介護費・医療費に充てたい
  4. 他の相続人がいてトラブル防止を図りたい

これらのケースでは、後見人の選任がほぼ必須となります。


成年後見制度を使った売却の流れ(6ステップ)

Step1|医師の診断書を取得

「契約能力がない」と判断された診断書が必要です。
この診断書が後見開始申立ての根拠になります。


Step2|家庭裁判所へ申立て

親の住所地を管轄する家庭裁判所に「後見開始の申立て」を行います。
申立人になれるのは、配偶者・子ども・兄弟姉妹など。

【必要書類】

  • 申立書
  • 医師の診断書
  • 戸籍謄本・住民票
  • 財産目録(預金・不動産など)
  • 不動産登記簿謄本

申立費用:数千円+鑑定費用5〜10万円が一般的。


Step3|後見人の選任

裁判所が調査を行い、弁護士・司法書士または親族の中から選任。
判断のポイントは**「中立性」「適切な財産管理能力」**です。


Step4|裁判所の許可を取得

後見人が選ばれた後、家を売るには裁判所の許可が必要です。
許可なしで売却すると契約無効になるため、必ずこの手続きを経ます。


Step5|不動産会社と媒介契約

許可が下りたら、後見人が不動産会社と媒介契約を締結。
査定・販売活動・交渉・契約をすべて代理で行います。


Step6|売却代金の管理と報告

売却代金は本人名義の口座に入金され、
介護費や生活費など本人のためだけに使用できます。
後見人は使途を家庭裁判所へ定期的に報告します。


売却時に注意すべき3つのリスク

リスク①|家族が勝手に売却した場合

たとえ家族でも、親の署名・押印が無効であれば契約自体が無効
後日、買主から損害賠償請求を受けるケースもあります。


リスク②|手続きが遅れる

裁判所の審査や選任には1〜3ヶ月程度かかります。
施設入居や資金計画がある場合は早めの準備が必須です。


リスク③|後見人の報酬負担

専門職が選ばれた場合、年間数万円〜10万円前後の報酬が発生します。
ただし、これは本人財産から支払われます。


成年後見制度を利用するメリット

  • ✅ 売却契約が法的に有効になる
  • ✅ 財産の不正使用を防げる
  • ✅ 家族間のトラブルを避けられる
  • ✅ 売却後の資金を介護・医療費に充てられる

成年後見制度を使わずに済む場合

  • 親がまだ判断能力を保っており、自ら署名できる
  • 医師の証明で「契約理解に問題なし」と判断された場合
    この場合は、委任状+印鑑証明+本人確認で家族が代理可能です。
    ただし、わずかでも判断能力に不安があるなら、後見制度を選ぶのが安全です。

【専門家コメント】

「“親のために売る”つもりでも、手続きを間違えると違法行為になることがあります。
成年後見制度は時間がかかりますが、唯一の安全な方法です。
特に施設入居や資産整理を目的とした売却では、早期申立てがカギになります。」
― 株式会社みのパラ 代表取締役 田中 聡

【ここに「成年後見制度を使った不動産売却の流れ」YouTube動画を挿入】


よくある質問(FAQ)

Q1. 後見人を立てるのにどれくらい時間がかかる?
→ 通常1〜3ヶ月。裁判所の混雑状況により前後します。

Q2. 家族が後見人になれる?
→ なれますが、裁判所の判断で専門職が選ばれることもあります。

Q3. 後見人が選ばれたらすぐ売却できる?
→ 売却には別途「裁判所の許可」が必要です。

Q4. 売却代金は誰が管理する?
→ 後見人が本人名義の口座で管理します。家族が自由に使うことはできません。

Q5. 手続き費用はどのくらい?
→ 申立費+鑑定費で約10万円前後が目安。報酬は年間5〜10万円ほど。

Q6. 家族の合意があれば後見人なしでもいい?
→ 法的には無効。家庭裁判所を通さない限り売却は成立しません。

Q7. 共有名義(父母両名義)の場合は?
→ どちらかが判断不能なら、その人に対して後見人が必要です。

Q8. 後見人が反対したら売れない?
→ 裁判所が「本人の利益になる」と判断すれば許可される場合もあります。

Q9. 後見人はいつまで続く?
→ 本人が亡くなるまで継続します。

Q10. 専門家への相談はどこに?
→ 弁護士・司法書士・不動産会社が連携して対応可能です。


まとめ|“家族の思い”を守るには、法的な手続きを経ること

親の名義不動産を売るとき、最も大切なのは「親の意思を尊重しながら安全に進める」こと。

  • 医師の診断で判断能力を確認
  • 家庭裁判所で後見人を選任
  • 裁判所の許可を得て売却契約

この流れを守れば、契約無効やトラブルを防げます。
“家族のために”進めたい売却こそ、法のルールに沿って慎重に。


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代表者名:田中 聡
所属団体:(一社)大阪府宅地建物取引業協会/(公社)全国宅地建物取引業保証協会/(公社)近畿地区不動産公正取引協議会
免許番号:大阪府知事(2)第60090号
資本金:1000万円
事業内容:不動産仲介、売買、買取、管理、相続相談、セミナー運営、高齢者向け住まい紹介事業(届出22-0313)

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