結論|“書かれていること”より“効力があるか”を最初に確認
遺言書がある不動産を売却する際に最も重要なのは、
内容よりも効力の確認が先という点です。
形式が不備のままだと、登記も売却もできずトラブルになります。
また、遺言書の内容が「誰が相続するか」を明確にしていても、
登記名義を移す手続き(相続登記)を完了しなければ売却は不可。
つまり、売却を急ぐ前に以下の3点──
①遺言書の有効性、②登記名義の確認、③相続人の同意要否──を整理することが、
“後戻りしない不動産売却”の第一歩です。
はじめに
「亡くなった親の家を売りたいけど、遺言書が出てきた…」
「自分の名義になるはずなのに、手続きが進まない」──
遺言書がある相続不動産の売却では、こうした相談が非常に多く寄せられます。
遺言書があっても、そのまま家を売れるとは限りません。
遺言の種類や内容、相続登記の進行状況によっては、
手続きに数か月かかることも。
ここでは、遺言書がある家を売却する前に必ず確認すべき3つのポイントを整理します。
第1のポイント|遺言書の「種類」と「有効性」を確認する
遺言書には3種類ある
| 種類 | 特徴 | 要注意点 |
|---|---|---|
| 自筆証書遺言 | 自分で全文・日付・署名を書く | 様式不備や偽造のリスクあり |
| 公正証書遺言 | 公証人が作成し公証役場に保管 | 最も安全で即効力がある |
| 秘密証書遺言 | 内容は秘密だが公証人が存在を確認 | 実務ではほとんど使われない |
👉 最も確実なのは「公正証書遺言」。
ただし、自筆証書遺言でも法務局保管制度を利用していれば有効です。
遺言書は勝手に開封してはいけない
自筆証書遺言の場合、勝手に開封すると5万円以下の過料(行政罰)が科される可能性があります。
必ず家庭裁判所で「検認」手続きを行いましょう。
検認とは:
家庭裁判所が「偽造や変造がないか」を確認する手続き。
これを経て初めて遺言書が正式に効力を持ちます。
👉 検認手続きは相続人全員に通知され、完了まで1〜2か月ほど。
有効性のチェックポイント
- 署名・押印・日付が明記されているか
- 全文が自筆(ワープロ不可)か
- 破損や書き換え跡がないか
これらが不備だと、無効扱いになり売却できないケースもあります。
第2のポイント|登記名義を相続人に移す「相続登記」を完了しているか
遺言書に「長男に家を相続させる」と書かれていても、
登記上の名義が被相続人のままでは売却できません。
相続登記の流れ
- 遺言書をもとに登記申請書を作成
- 被相続人の戸籍謄本・住民票除票を添付
- 法務局で登記申請(司法書士が代行可)
- 登記完了後に「登記事項証明書」で確認
👉 名義変更をして初めて、その不動産を「所有」できる状態になります。
公正証書遺言の場合の登記
公正証書遺言は家庭裁判所の検認が不要で、
そのまま相続登記を申請可能。
不備がなければ、最短1〜2週間で登記完了します。
検認が必要な場合の登記
自筆証書遺言の場合は、検認完了後に登記を申請します。
登記完了までの全体期間は約2〜3か月が目安です。
第3のポイント|他の相続人の同意が必要かを確認
遺言書に「家はAに相続させる」と明記されていれば、
基本的にAが単独で売却できます。
しかし、以下のようなケースでは他の相続人の同意が必要になる場合があります。
| ケース | 解説 |
|---|---|
| 遺言内容が曖昧(「相続人に相続させる」など) | 所有権の帰属が不明確で同意が必要 |
| 遺留分を侵害している | 他の相続人が遺留分侵害額請求を行う可能性 |
| 遺言執行者が指定されている | 執行者が登記・売却を行う権限を持つ |
| 財産目録に不備がある | 売却時に相続人全員の確認が求められる |
👉 特に**遺留分(相続人の最低限の取り分)**を侵害している場合、
売却後にトラブルとなるケースが多いため、事前に専門家の確認を。
遺言書がある不動産を売却するときの手続きまとめ
| 手続き段階 | 必要書類 | 所要期間 |
|---|---|---|
| 検認(自筆証書遺言の場合) | 遺言書・戸籍・申立書 | 約1〜2か月 |
| 相続登記 | 検認済証・登記申請書・戸籍関係 | 約2週間〜1か月 |
| 売却契約 | 登記事項証明書・印鑑証明書 | すぐ実施可 |
👉 遺言書の種類によっては売却まで3か月程度かかることも。
スケジュールを逆算して動くことが大切です。

専門家コメント
「遺言書があることで“スムーズに売れる”と考える方が多いですが、
実際は検認・登記・相続人同意の3点を整理して初めて売却が可能になります。
とくに遺言の文言解釈や遺留分への影響は一般の方には判断が難しいため、
不動産登記・税務・相続に精通した専門家の確認を受けてから進めるのが安心です。」
― 株式会社みのパラ 代表取締役 田中 聡
よくある質問(FAQ)
Q1. 遺言書がある場合でも相続人全員の同意は必要?
→ 原則不要ですが、内容が曖昧な場合は同意が必要になることがあります。
Q2. 遺言書の検認はどの家庭裁判所に申し立てますか?
→ 被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所です。
Q3. 公正証書遺言でも登記は必要ですか?
→ はい。遺言書だけでは売却できず、相続登記を完了する必要があります。
Q4. 遺留分を侵害していたらどうなりますか?
→ 他の相続人が遺留分侵害額請求を行う可能性があります。早期に専門家相談を。
Q5. 登記前に家を売ることはできますか?
→ できません。名義変更(登記)完了後でなければ売却契約は無効です。
Q6. 遺言書に不動産の所在地が書かれていない場合は?
→ 財産目録を確認し、必要に応じて補足資料を添付します。
Q7. 遺言執行者が指定されている場合は?
→ 登記・売却の手続きは遺言執行者が行います。相続人本人ではできません。
Q8. 売却後の税金はどうなりますか?
→ 相続人が取得した時点からの譲渡所得税が発生します。
Q9. 不動産業者に依頼するときに注意することは?
→ 遺言内容を確認した上で媒介契約を結ぶこと。所有者が誰かを明確に。
Q10. 遺言書が複数見つかった場合は?
→ 日付が最新のものが有効です。ただし矛盾がある場合は裁判所判断となります。
まとめ|“遺言書がある=すぐ売れる”ではない。手続き確認が最重要
- 遺言書の種類と有効性をまず確認(検認が必要な場合あり)
- 相続登記を完了して名義を移すまでは売却不可
- 遺留分や同意の要否は専門家に確認
- 公正証書遺言なら最短で売却できるケースも
手続きの順序を誤ると、売却契約が無効になるリスクも。
焦らず、家庭裁判所・司法書士・不動産会社と連携して進めましょう。
🏠 遺言書付き不動産の売却相談は株式会社みのパラへ
公正証書・自筆証書いずれにも対応し、
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営業時間:10:00~18:30 定休日:水曜日
代表者名:田中 聡
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免許番号:大阪府知事(2)第60090号
資本金:1000万円
事業内容:不動産仲介、売買、買取、賃貸、管理、セミナー運営、相続相談、高齢者向け住まい紹介事業者届出公表制度(22-0313)




