結論|擁壁付き土地は「危険」ではなく「条件次第」。安全性の証明で価値は上がる
擁壁(ようへき)のある土地は、一般的に売れにくいといわれます。
理由は、構造の安全性や再建築の可否に関して買主や金融機関が慎重になるためです。
しかし、擁壁=マイナスとは限りません。
・建築基準法に適合した「認定擁壁」である
・構造計算書や設計図が残っている
・定期的に点検・補修を行っている
こうした条件を満たしていれば、価格を落とさずに売却できるケースもあります。
重要なのは、“リスクを理解して適正価格を設定すること”です。
はじめに
「斜面地にある土地を売りたいけれど、擁壁があると売れないって本当?」
──これは、土地売却の現場で非常に多い質問です。
擁壁とは、高低差のある土地を支えるために造られたコンクリート構造物のこと。
見た目にはしっかりしていても、
築年数が古い・図面がない・排水不良などの問題があると、
建築確認が下りず、住宅が建てられない場合もあります。
この記事では、擁壁付き土地が売れにくい理由と、
安全性を証明してスムーズに売るための具体的な対策を解説します。
擁壁とは?基本構造と種類
| 種類 | 構造の特徴 | 耐久性 | 主な施工年代 |
|---|---|---|---|
| 重力式擁壁 | コンクリート自体の重みで土圧を支える | 高い | 昭和中期〜現在 |
| もたれ式擁壁 | 土に対して斜めにもたれかかる構造 | 中程度 | 戦後〜昭和30年代 |
| L型擁壁 | 鉄筋コンクリート製。現在主流 | 高い | 平成以降 |
| 間知ブロック擁壁 | ブロック積み。景観重視だが耐久性は低い | 低い | 昭和40〜50年代 |
👉 平成以降に建築確認を取得して造られたL型・重力式は、
基準を満たしていることが多く、評価を下げずに売却できます。
擁壁付き土地が売れにくい主な理由
① 安全性の証明が難しい
古い擁壁は設計図や確認申請が残っていないことが多く、
「構造的に安全か」が第三者に証明できません。
② 再建築時に費用がかかる
買主が建て替えを検討する場合、擁壁の補強や新設が必要になるケースがあり、
解体・再施工費で数百万円単位の負担になることもあります。
③ ローン審査で不利
金融機関は、擁壁が基準に適合していない土地に対して
融資を避ける傾向があります。
結果として、現金購入者に限定され、買い手が減少します。
売却前に確認すべき「安全性チェック」
| チェック項目 | 確認ポイント | 対応策 |
|---|---|---|
| 設計図・構造計算書の有無 | 建築確認申請時の図面が残っているか | 市役所または施工会社に確認 |
| 擁壁の高さ | 2m以上なら建築基準法の対象 | 許可図面・完了検査済証を確認 |
| 排水設備(パイプ・水抜き穴) | 水抜きがないと土圧が高まる | 排水工事・清掃で改善可能 |
| ひび割れ・傾き | 劣化・不同沈下の兆候 | 補修・補強工事で対応 |
| 構造材の種類 | コンクリート or ブロック | ブロックは非適格の可能性高 |
👉 特に高さ2mを超える擁壁は、
建築基準法第42条・43条に基づく確認済み構造物である必要があります。
確認できない場合は、「再調査・補強」を行うことで売却に進めます。
擁壁がある土地の価格はどのくらい下がる?
| 状況 | 価格調整の目安 |
|---|---|
| 安全性が証明できる擁壁 | 調整なし〜▲3%程度 |
| 古いが構造に問題なし | ▲5〜10% |
| 排水不良・劣化あり | ▲10〜20% |
| 設計図・検査済証がない | ▲20〜30% |
| 再建築時に改修必須 | ▲30%以上 |
👉 「安全性の書類」があるかどうかで価格が2〜3割変わることも。
逆に言えば、書類を整えることで値下げ幅を最小限に抑えられます。
売却を有利に進める3つの対策
① 擁壁調査・報告書を用意する
地元の建築士や土木業者に依頼し、
「構造の健全性」「排水状態」「劣化度」などを診断してもらう。
→ 買主に安心感を与え、融資審査にも有利。
② 必要に応じて補修・排水清掃を行う
軽度の劣化や水抜き穴の詰まりは、
数万円〜数十万円の補修で改善可能。
→ 「放置していない」印象を与え、売却スピードが上がる。
③ 図面・資料を行政に確認
市役所の建築指導課・開発審査課で、
確認申請図や完了検査済証が保管されている場合があります。
→ 「法適合が確認できた土地」として説明可能。
擁壁の高さと法的基準
| 高さ | 区分 | 必要な手続き |
|---|---|---|
| 2m未満 | 確認申請不要(ただし安全基準あり) | 工事届出のみ |
| 2m以上 | 建築基準法第42条・43条に基づく申請が必要 | 設計図・完了検査済証 |
| 5m以上 | 構造計算書・確認申請必須 | 専門家による安全性評価 |
👉 売却前に「2m以上かどうか」を測るだけでも、
必要な確認書類が見えてきます。

専門家コメント
「擁壁のある土地が売れにくいのは、“リスクが見えない”からです。
しかし、構造図・完了検査証・点検報告などを整備すれば、
買主の不安はほとんど解消されます。
また、建築士による安全診断書を添付して販売すれば、
住宅ローン審査も通りやすくなります。
擁壁=不利ではなく、“情報の非開示”こそが不利なのです。」
― 株式会社みのパラ 代表取締役 田中 聡
よくある質問(FAQ)
Q1. 擁壁が古くても売却できますか?
→ 可能です。ただし、安全性を確認できる書類や点検結果を提示する必要があります。
Q2. 擁壁が2m未満なら問題ありませんか?
→ 法的確認は不要ですが、劣化や排水不良があれば補修が望ましいです。
Q3. 設計図や完了検査証が見つからない場合は?
→ 行政(市役所・県庁)の建築指導課で保管されている場合があります。
Q4. 擁壁調査はどこに依頼できますか?
→ 建築士・土木コンサルタント・不動産会社経由で依頼可能です。
Q5. 買主から「擁壁の検査済証を見せてほしい」と言われたら?
→ コピーを提示または診断報告書で代替可能です。
Q6. 擁壁の改修費用は誰が負担しますか?
→ 原則は売主負担ですが、交渉により分担も可能です。
Q7. 擁壁の修理費はどれくらい?
→ 小規模補修で10〜30万円、全面改修で100万円以上が目安です。
Q8. 擁壁にひびがあると売れませんか?
→ 軽度なら補修で対応可能。安全性に問題がなければ売却可能です。
Q9. 擁壁の検査済証がない土地は融資を受けられませんか?
→ 原則難しいですが、建築士の診断書があれば通過するケースもあります。
Q10. 擁壁のある土地を高く売るコツは?
→ 安全性の証明書+補修済みであることを明示することです。
まとめ|“擁壁=売れない”は誤解。安全性と情報開示で価値は上がる
- 擁壁のある土地は、構造が不明だと買主が敬遠
- 2m以上の擁壁は建築基準法の許可・検査済証が必要
- 補修・点検・診断書でリスクを可視化すれば売却可能
- 安全性の証明で価格下落を最小限に
- 書類整備と情報開示が“売れやすさ”のカギ
👉 擁壁付きの土地は「整えるだけ」で資産価値がよみがえります。
🏠 擁壁調査・売却相談は株式会社みのパラへ
建築士・不動産コンサルタントが連携し、
擁壁診断から補修・価格査定・販売戦略までワンストップ対応。
「擁壁がある土地でも安心して売りたい」方はお気軽にご相談ください。
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所在地:〒562-0001 大阪府箕面市箕面3丁目1-5
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営業時間:10:00~18:30 定休日:水曜日
代表者名:田中 聡
所属団体:(一社)大阪府宅地建物取引業協会/(公社)全国宅地建物取引業保証協会/(公社)近畿地区不動産公正取引協議会
免許番号:大阪府知事(2)第60090号
資本金:1000万円
事業内容:不動産仲介、売買、買取、賃貸、管理、セミナー運営、相続相談、高齢者向け住まい紹介事業者届出公表制度(22-0313)




