結論|「遺言執行者」が鍵を握る。不動産売却は遺言内容の確認が最優先
不動産に関する遺言書がある場合、まず遺言の内容を正確に確認することが最優先です。
遺言の種類によって、売却できる人・手続き方法・必要書類が大きく異なります。
特に「遺言執行者」が指定されている場合は、相続人本人ではなく遺言執行者のみが売却手続き可能。
遺言の有無や形式を誤解すると、後で登記できない・売買契約が無効になるなどのリスクが生じます。
はじめに
「親の遺言書が見つかったけど、家を売るにはどうすればいい?」「相続人が複数いるけど、遺言の通りに進めていいの?」──。
不動産が絡む遺言書は、内容確認と法的手続きを間違えるとトラブルになりやすい分野です。
この記事では、遺言書がある場合に不動産を売却するための正しい手順と注意点をわかりやすく解説します。
遺言書の種類による違い
遺言書には主に3種類あり、それぞれの確認方法と有効性が異なります。
| 遺言書の種類 | 主な特徴 | 手続きに必要なこと |
|---|---|---|
| 自筆証書遺言 | 手書きで作成。法務局保管制度あり | 開封には家庭裁判所の「検認」が必要(法務局保管分を除く) |
| 公正証書遺言 | 公証人立会いで作成。最も確実 | 検認不要。すぐに執行可 |
| 秘密証書遺言 | 内容を秘密にして作成 | 検認が必要。実務では少ない |
まずは遺言の種類を確認し、家庭裁判所の検認が必要かどうかを判断します。
遺言書がある場合の不動産売却ステップ
ステップ①|遺言書の有効性を確認
遺言が本人の意思で作成されたものか、要件(署名・日付・押印など)を満たしているか確認します。
不備がある場合は、相続人全員の同意が必要になることがあります。
ステップ②|家庭裁判所で「検認」手続き
自筆証書遺言や秘密証書遺言の場合は、開封前に家庭裁判所の検認が必須です。
検認を経ずに開封すると、5万円以下の過料を科されることがあります。
ステップ③|遺言執行者の確認・選任
遺言書に「遺言執行者」が指定されている場合、その人だけが不動産の売却手続きを行えます。
いない場合は、家庭裁判所に選任申立てが必要です(申立人は相続人または利害関係人)。
ステップ④|名義変更(相続登記)
遺言執行者が中心となり、遺言書に基づいて名義を相続人または第三者に移転します。
この登記が完了しなければ、売却契約は進められません。
ステップ⑤|売却の実施
登記が完了した段階で、相続人(または執行者)が不動産会社を通じて売却活動を行います。
売却益は遺言内容に沿って配分されます。
遺言内容に「売却して分ける」と書かれている場合
この場合は、遺言執行者が代表して売却可能です。
ただし、「誰に」「どの割合で」分配するかが明記されていることが前提です。
あいまいな記載(例:「子どもたちで話し合って決める」など)は、再度協議書を作成する必要があります。
遺言に不動産の指定がない場合
不動産の記載がない場合は、遺産分割協議書の作成が必要です。
遺言書があっても、「不動産以外の財産についてのみ書かれている」場合には、相続人全員の同意が必要になります。
売却時の注意点
- 検認を経ていない遺言書は登記に使えない
- 相続登記をしないまま売却契約をすると「登記不可」になる
- 相続人の一部が反対する場合は、契約が成立しない
- 公正証書遺言であっても、内容に「売却権限」がないと処分できない

専門家コメント
「遺言がある=すぐ売れる、ではありません。
検認・登記・執行者の確認という3段階を正しく踏むことで、トラブルを防げます。
特に“売却の権限”が誰にあるかを読み違えると、契約無効や登記拒否になるリスクがあります。」
― 弁護士法人みお綜合法律事務所 代表弁護士 吉田 明宏
【ここに「遺言書の種類と売却までの流れ」YouTube動画を挿入】
よくある質問(FAQ)
Q1. 遺言書があれば相続登記は不要ですか?
→ 不要ではありません。遺言の内容をもとに必ず登記が必要です。
Q2. 遺言書の検認にはどのくらい時間がかかる?
→ 一般的に1〜2か月程度です。
Q3. 公正証書遺言ならすぐに売れる?
→ 可能ですが、遺言執行者が指定されていない場合は選任が必要です。
Q4. 遺言執行者がいない場合はどうする?
→ 家庭裁判所に申立てて選任してもらいます。
Q5. 相続人の一部が反対している場合は?
→ 遺言書の内容が優先されますが、曖昧な表現がある場合は協議が必要です。
Q6. 遺言書を紛失したら?
→ 公正証書遺言であれば公証役場に原本が保管されています。
Q7. 検認をしないで開封してしまったら?
→ 過料の対象となりますが、すぐに家庭裁判所に届け出れば問題ありません。
Q8. 遺言執行者が亡くなっている場合は?
→ 新たに家庭裁判所で選任してもらう必要があります。
Q9. 遺言書に「売る」と書いてないけど売っていい?
→ 明記されていない場合は、相続人全員の同意が必要です。
Q10. 不動産会社に依頼するタイミングは?
→ 検認・登記が終わり、売却権限が確定してからです。
まとめ|“遺言があっても登記と検認がカギ”
遺言書がある場合の不動産売却では、
① 遺言内容の確認
② 検認・登記手続き
③ 遺言執行者の売却権限確認
この3ステップが不可欠です。
公正証書遺言でも「誰が売るのか」が曖昧だとトラブルになります。
早めに専門家と連携し、確実な手続きを進めましょう。
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