結論|農地のままでは売れない。用途変更の“許可取得”が第一歩
農地を売却する場合、「農地転用(のうちてんよう)」の手続きが必要です。
これは、農地として登記されている土地を住宅・店舗・駐車場などに
用途変更するための行政手続きで、
許可を受けなければ原則として売却・建築・造成ができません。
特に市街化調整区域内の農地は手続きが複雑で、
申請〜許可までに2〜6か月かかることも。
売却を成功させるには、事前の計画・時期の見極め・書類準備が欠かせません。
はじめに
「相続で受け継いだ田畑を売りたい」
「使っていない農地を宅地にして売却したい」
──そんな相談が近年増えています。
しかし、農地は一般の土地と違い、
農地法によって自由に売却できないよう厳しく制限されています。
無許可で売買契約をしても、その契約自体が無効扱いになる場合もあります。
この記事では、農地を売却するために必要な
転用許可の仕組み・手続き・スケジュール・注意点を詳しく解説します。
農地転用とは?
農地転用とは、農地法に基づき「農地の用途を変更する」手続きです。
たとえば──
- 田や畑を住宅地に変える
- 駐車場や資材置き場にする
- 工場・店舗などの建設用地にする
こうした行為は、すべて農地転用の許可または届出が必要です。
農地の種類と手続き区分
| 区分 | 対象エリア | 主な手続き | 許可権者 | 難易度 |
|---|---|---|---|---|
| 市街化区域内の農地 | 都市計画で開発が進む地域 | 届出制(第5条) | 市町村農業委員会 | ★☆☆☆☆ |
| 市街化調整区域の農地 | 市街化を抑制する地域 | 許可制(第4条・第5条) | 都道府県知事 | ★★★★★ |
| 農用地区域内(青地) | 農業振興地域 | 原則転用不可 | 都道府県知事 | 申請困難 |
👉 まずは役所の農業委員会で「農地の区分」を確認することが第一歩です。
青地の場合は原則転用できず、**農振除外申請(約1年かかる)**が必要になります。
農地転用の許可が必要な3つのケース
| 区分 | 内容 | 例 |
|---|---|---|
| 第4条転用 | 所有者が自分で農地の用途を変える | 農地を自宅用地にする |
| 第5条転用 | 売買や賃貸で第三者が用途を変える | 農地を売って宅地業者が開発する |
| 農振除外 | 農業振興地域内の農地を除外 | 青地を白地にして売却可能にする |
👉 売却目的の場合はほとんどが第5条転用に該当します。
転用許可を得るための流れ
| 手順 | 内容 | 担当者 |
|---|---|---|
| Step1 | 農地の現況・地目・区域の確認 | 農業委員会 or 司法書士 |
| Step2 | 売却計画・用途計画の策定 | 売主+買主(不動産業者) |
| Step3 | 必要書類の収集(登記簿・公図・図面など) | 売主または代理人 |
| Step4 | 農業委員会へ申請書提出 | 司法書士・行政書士 |
| Step5 | 農地法第5条の許可取得 | 都道府県知事または市町村長 |
| Step6 | 契約・決済・登記 | 不動産会社・司法書士 |
👉 許可を得る前に契約することは避けましょう。
無許可契約は無効扱いとなり、トラブルの原因になります。
農地転用にかかる期間の目安
| 手続き内容 | 期間の目安 |
|---|---|
| 区域確認・事前相談 | 1〜2週間 |
| 書類作成・申請準備 | 2〜4週間 |
| 農業委員会審査・知事許可 | 1〜3か月 |
| 農振除外(青地の場合) | 6〜12か月 |
| 合計期間(一般農地) | 約2〜3か月が目安 |
👉 実際には、許可が下りるまで最低でも2か月前後を見込むのが現実的です。
農繁期や年末年始は審査が遅れるため、春〜秋の申請がスムーズです。
必要書類の一例
- 農地転用許可申請書
- 土地登記事項証明書
- 公図・位置図・現況写真
- 土地利用計画図・配置図
- 売買契約予定書
- 申請者の印鑑証明書・住民票
※農業委員会によって書式が異なるため、事前に確認が必要です。
許可を得るためのポイント
✅ 用途・資金計画を明確にする
「誰が」「何のために」「どんな施設を建てるのか」を具体的に記載することで審査が通りやすくなります。
✅ 現地の農業への影響を最小限に
排水・通路・日照など、周辺の農地に支障を与えない計画であることが重要。
✅ 事前相談を必ず行う
申請前に農業委員会で相談することで、
「この場所は転用不可」「計画変更が必要」といった無駄を防げます。
費用の目安
| 費用項目 | 金額の目安 |
|---|---|
| 申請書類作成(行政書士) | 5〜15万円 |
| 農地転用許可申請手数料 | 数千円〜1万円 |
| 測量・境界確定費用 | 10〜30万円 |
| 登記・名義変更費用 | 5〜10万円 |
👉 実費を含めて、総額20〜40万円程度を想定しておくと安心です。

専門家コメント
「農地を売却するには、登記・用途・区域ごとに複雑な許可が必要です。
特に市街化調整区域や青地の農地は、許可に時間がかかるため、売却計画の半年前から準備することをおすすめします。
また、許可を得ないまま契約した場合、無効・罰則のリスクもあるため、
必ず専門家に相談のうえで進めましょう。」
― 株式会社みのパラ 代表取締役 田中 聡
よくある質問(FAQ)
Q1. 農地を許可なしで売却したらどうなりますか?
→ 農地法違反となり、契約は無効。最悪の場合は原状回復を命じられます。
Q2. 青地の農地は売れないのですか?
→ 原則転用不可ですが、「農振除外」を経れば可能です(申請〜許可に約1年)。
Q3. 農地転用許可の有効期限は?
→ 許可日から3年間です。期限内に転用が完了しない場合は再申請が必要です。
Q4. 売却相手が農家なら転用不要?
→ 農家同士の売買(農地として使う場合)は農地法第3条の許可が必要です。
Q5. 許可が下りやすいのはどんな土地?
→ 市街化区域内・道路や上下水道が整備された区域は比較的スムーズです。
Q6. 登記簿の地目が「田」や「畑」でも関係ありますか?
→ はい。地目が農地であれば農地法の対象です。
Q7. 許可を待たずに契約したい場合は?
→ 「停止条件付契約」を結び、許可取得後に効力を発生させる方法があります。
Q8. 農業委員会の審査は厳しいですか?
→ 用途・計画・周辺影響が明確なら通過しやすいですが、青地は非常に厳格です。
Q9. 自分で申請できますか?
→ 可能ですが、図面作成や法条文の確認が必要。行政書士に依頼するのが確実です。
Q10. 転用許可後にすぐ建築できますか?
→ 可能です。ただし建築確認申請や造成許可が別途必要な場合もあります。
まとめ|農地売却は“転用許可”がゴールではなくスタート
- 農地は許可なしでは売れない
- 売却目的なら「農地法第5条転用許可」が必要
- 許可まで2〜3か月、青地は最大1年を要する
- 無許可契約は無効。必ず事前に農業委員会へ相談
- 行政書士・司法書士・不動産会社の連携で安全に進める
👉 農地売却は「計画」「時期」「専門家」が成功の鍵です。
🏠 農地売却・転用手続きのご相談は株式会社みのパラへ
司法書士・行政書士・不動産コンサルタントが連携し、
農地転用・登記・売却までワンストップでサポート。
「使っていない田畑を売りたい」「どこに申請すればいいか分からない」方も安心してご相談ください。
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URL:https://www.minopara.co.jp/
営業時間:10:00~18:30 定休日:水曜日
代表者名:田中 聡
所属団体:(一社)大阪府宅地建物取引業協会/(公社)全国宅地建物取引業保証協会/(公社)近畿地区不動産公正取引協議会
免許番号:大阪府知事(2)第60090号
資本金:1000万円
事業内容:不動産仲介、売買、買取、賃貸、管理、セミナー運営、相続相談、高齢者向け住まい紹介事業者届出公表制度(22-0313)




